東京・浅草、
いよいよ新年度となる4月の始まり、
3月の末には桜も満開となった東京だけど、
今年のフワフワはどうやら短かいかもだな、
何てたって狙ってるかの様な強い雨風日が多い、
そんな敵と対峙してるかの様に揺れる桜並木を眺めながら、
幾分か冷えるこの夜も昨日に続き連投の此の町だが、
んん？と今日は何だかいつもより暗く寂しげな…、
まぁ…こんな… " らしく無い " のも…時にまた風情かな、
んー、ナイス。
時折ゴロっと鳴る雷とバラっと降る雨の中、
俺はと言えば外気を遮るビニールに囲まれオープンテラスにて避難酒、
浅草 『浅草弥太郎』。
人通りも疎らな外世界をカーテン越しにボンヤリと「ホッピー」、
お通しはペペロンチーノ風に味付けされた「マカロニサラダ」、
うぅーんと浸る、
歩き疲れてチョイと痛い足腰と背中を伸ばし、
…ぃてててててぇ～っと浸る。
で、
とんかつソースをビャビャっと掛けた肉厚ゴリゴリの「アジフライ」をカジって思う、
今の俺は凄く幸せなんじゃなかろうかと、
諸々の中で今に至って今を過ごして、
過去の全てを捨てて泣いて笑ってまた今を生きて、
そうこうして、
口の周りをフライの衣とソースで汚しながら、
今この時のアジフライが美味いんだから。
よぉーしっ " 目指せよ目指す未来の俺 " を面倒臭く論じつつ、
好物の玉子ゾーンからは「べに玉」だな、
所謂 " にら玉 " の紅生姜ヴァージョン、
醤油要らずに塩っ気効いた玉子に酸味効いた紅生姜がとじ焼きされたモノ、
コっレがまたシンプルながらジぃ～ンと響いて沁み入るんだよ、
こんな味がまたしても幸せ。
さぁさぁチョチョイと平らげホッピーを流し込む、
あっ…そうだそうだ、
ハシゴ酒にホッピー通りへでも向かうとしよう。
さてと次へと歩く中、
雨足も多少強くなり益々人っ気もパラパラ、
まぁまぁマッタリ出来るからコレもイイや、
さてさてと2軒目は去年大晦日以来の " キムチ味の豚ばら煮込 " が美味い処へと、
…って、
…あれ？
どんさん、
外も内も共に改装されてるぞ、
浅草 『どん』。
…って、
…あら？
ホッピー通りに連なる数軒がリニューアルされてるじゃないか、
老朽化やら？ 耐震工事やら？ 消費税増税やら？ 来たる東京オリンピック対応やら？
色々と事情はあるだろうけどねぇ、
俺勝手な言い分からすれば馴染み味有る姿が小奇麗になるのはチョッピリ複雑だわな…。
まぁまぁまぁ、
そんな事を言ったって始まらん、
キュっと「芋焼酎」を下さいな、
見た目は変わってもお通しの「ポテトサラダ」は例の通りの仕様、（ふっふっふ…）
そしてそうそう、
コヤツを食べに来たの、
「キムチポッカ」、
豚キムチ炒めが煮込風になりました的な美味いヤツ、
タップリの白菜とネギがトロトロで柔らかく豆腐も真っ赤っか、
ゴロリと入った豚ばら肉は食べ応え充分な重量感、
辛さの奥に感じる甘さが癖になるんだよ、
単純なピリ辛料理じゃ無い本場風の味、
あぁ美味い、
来て良かったな。
サクっと呑んで食べてゴチソウサンの帰り道、
最早顔バレだらけの帰り道、
" あらら久し振りぃ～！ " " あれれ今日は寄ってかないのぉ～？ " の帰り道、
うん、
うんうん、
分かった分かったって、
" また来るよぉー！！ " の帰り道。（…俺はやはり幸せ者なんだと思う）
" Thanx, Downtown "
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