東京・浅草、
安らぎを漂わせる様にポカポカと心地良い晩春、
フワぁ～っとそよぐ5月の緩風に新緑もソヨソヨ、
そんなこの頃の爽やかさにステップも軽快にスキップな男40歳、
太陽眩しい青空の下、
今日も笑って過ごすのさ、
言霊っちゅーのが在るとか無いとか、
そんなもんどっちでもイイが確かに邪言は人を醜くするから、
そこんところ常々肝に命じてさ、
終始笑っときゃその内に何とか成ったりするもんだ、
ほらよっ、
笑とけ笑とけ、
んー、ナイス。
パチっと健康に目覚めた早朝、
クゥーっと身体を伸ばしてカーテン越しの光を覗く、
" わぁ～っ快晴やなぁ～ " 、
気だるさなんて微塵も無い、
寧ろ起き立てから頗る調子が良い、
" こんな日には絶好の散歩やね " とプラプラしながらいつもの町へ、
目指すは浅草ホッピー通りの一番端っこへ、
その大半を観光客でゴッタ返すこのストリートの中で観光客は略寄り付か無いだろう店へ。
呼び込みが激しく値段も高い、
しかも味はそれ程…なんて観光地特有の悪口も囁かれる界隈ですが、
実は良い店も沢山在るんですよ、
中でもココは " ホッピー通りで呑もう " ってのが1番の目的の人には『…ん？』かも知れません、
その理由については敢えて事細かく言いませんが " ホッピー通りに在る店らしく無い " のです、
浅草 『あそこ』。
赤ら顔に笑顔な常連さん達の間をコンチワ、
コの字カウンターの角っちょでコンチワ、
さてと、
渇いた喉を「ホッピー」で生き返らせます、
だぁーっ美味いっ！ 早速に美味いっ！！
で、
どうもこうも無く、
ココへ来たら必ずお願いする例のヤツ、
フライパン一面にジャァ～っと卵を流し込み、
片面焼けたらヨイショっと軽やかに二つ折り、
アイヨっと黄色い半月が皿にポォーン、
「玉子焼」、
チロリと醤油掛けてね、
下敷きには千切りキャベツとレタス、
ダシが効いてるとかフワトロだぁ～とか、
全く以ってそんなんじゃ無いの、
でも美味いんだコレ、
何だか無性に癒されるんだよコレ、
うん、
ボンヤリした真昼間の空気の中、
玉子焼をツツキつつホッピーをグビっ、
特に内容なんて右から左に抜けて行くテレビを眺めながら、
この上等な大衆感に最高な心持ちな訳。
でで、
日替わりオススメのホワイトボードを見ると、
お！？ 久しくご無沙汰の好物発見、
お願いしまぁーす、
「せりおひたし」 、
シャキシャキと歯触りも良く何と言っても香りが素晴らしいよね、
七草粥のシーズンに食べそびれてたからラッキーだ、
俺に続いてお隣さんも美味そうに食べてますよ。（美味いっすよね）
よぉ～しよしと、
お次も " ザ・昭和の家庭的シリーズ " で行くか、
…ならばコレでしょうよと、
勿論あそこさん自家製の「ポテトサラダ」、
具材がゴロゴロと入ったシットリでネットリなタイプ、
そしてママから手渡された中濃ソースをピャぁ～っとね、
うんうん、
美味いわぁ～、
コレだよコレコレ。
引き戸越しにサララぁ～っと時たま入る風を浴びながら、
道行く人達を眺める、
観光客らしき皆は『何ココ！？ ディープっ！！』ってな具合で通り過ぎて行きます、
まぁ…或る種の異彩は放ってるだろうな、
だからこそ好きなんだけど。
" Underground in the underground "
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