東京・自宅、
昭和生まれの人なら馴染みも有るんじゃなかろうか… " 茶碗で食すバターライス " 、
ソレを思って浮かぶのは小学校の低学年だった頃になる、
ウチのオヤジの帰宅は毎度午前様でさ、
そこからまぁオヤジは呑み始めるんだけど、
カチャカチャと聞こえる物音で俺は起きる訳だね、
目を擦りながら俺が思うのは… " あっ…今日も何か美味しいモノ食べてる " 、
寝ボケ顔で食卓へ行くと、
ほらねやっぱり…、
刺身や煮物に焼き物や炒め物、
勿論全て酒の肴のシブイ仕様なんだけどさ、
…するとオヤジは " おいっ…コイツに箸と小皿出したれやぁ～ " ってオフクロに言う、
そう…、
好きだったんだな、
オヤジの酒の肴の特にシブイのをチョイチョイとオヤジの横でツマむのが、
…そしてオヤジが " おぉいっ…コイツ将来酒呑みになるぞぉ～ " ってオフクロに言う、
（案の定なりましたねぇ～）
で、
オヤジが家呑みの〆によく食べてたのがバターライス、
茶碗にホカホカ白飯 ＋ バター ＋ 醤油 …のバターライス、
何？何？？って俺も真似とかしたりして、
思い出すよ、
アレ美味かったんだよなぁーって、
うん…、
うんうん…、
よしっ今日はソレ、
んー、ナイス。
作り方は、
作り方は…って、
大した事は何も無い、
茶碗にホカホカ白飯 ＋ バター ＋ 醤油 …の以上だ、
本日は焼海苔と茹ホウレン草に、
とろろ昆布汁も付けて豪華版と洒落込む、
『バターライスセット』。
さぁ～て充実の脇陣を構え、
満喫しますかの、
威風堂々たるテリテリな主役・バターライス。
でで、
焦っちゃダメよ、
オンしてるバターを箸で軽く白飯表面に広げてね、
グルっと茶碗底から白飯を返して " 蒸らす " 事…数秒、
（ドラマ・深〇食堂のバターライスの回でも似た様なシーンがあったな）
こうしてよりいっそう美味くなるバターライス、
焼海苔と茹ホウレン草との相性も言う事無し、
たったコレだけでジンワリと美味い、
" 本日の主役 " なんて言っちゃぁいるが、
実のところは昭和日本を代表する " 貧乏飯 " だろう、
どうもダークヒーロー的な…ね、
…だからこそまた味わい深い、
昭和哀愁のバターライスよ、
嗚呼…バターライス、
そんなとこも好きだ。
" Pathos of Showa taste "
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